コンタクトレンズ

よくあるご質問

普段の診療で、繰り返し耳にする質問をまとめてみました。随時更新して増やしていきます。

レンズについて

Q1-1 ハードレンズは目に負担が小さいのですか?
ハードレンズはレンズの材質が酸素を通しやすいもので、目(角膜)に多くの酸素を与えることができますので、目の負担が小さいといえます。また、レンズが小さいので角膜を覆っている面積が小さいことと、レンズが動くことも、同様に目の負担を小さくします。しかし、最近のソフトレンズはシリコーンハイドロジェルといって酸素をハードレンズ並みに通すものもあります。
Q1-2 長く使えるソフトレンズの寿命は?
おおよそ1年から1年半です。もちろん個人差がありますが、レンズは使わない時間も劣化していきますので、1年位で交換するのがもっともよいと思います。私の個人的な感想としては、使用期間が1年を超えると急に病気の発生が増える印象です。
Q1-3 1日使い捨てレンズのデメリットは?
値段が高いことだと思います。レンズの枚数が多くなりますので、必然的にコスト高になります。あとは、高含水タイプ(レンズの水分量が多い)が多いので乾きやすい場合もありますが、乾きにくくする技術も進歩しており、あまり問題にならなくなってきました。

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装用方法について

Q2-1 1日使い捨てレンズを洗浄して使うのは可能ですか?
結論からいうと、不可能で、非常に危険です。1日使い捨てレンズは洗浄することを前提に作られていないので、洗浄しても汚れがほとんど落ちないと聞いております。非常に汚いレンズを装用することになり、感染症などの病気を起こす可能性がとても高まりますので、絶対にしないでください。
Q2-2 コンタクトレンズをして寝てしまいました。どうしたら良いでしょう?
もし寝てしまった場合は、外し方が大切です。目が覚めて、焦って外す必要はありません。落ち着いて、目とレンズが乾いていますので点眼などをして、目を潤わせてから、ゆっくりはずすと良いです。張り付いたレンズを無理に外す時に黒目(角膜)に傷がつくことが多いです。充血や症状がある場合は、眼科を受診しましょう。目を休めるために、1日はしない方が良いです。
Q2-3 めがねとコンタクトレンズを使い分けるのは、目の負担になりますか?
度数がきちんと合っていれば、見え方にそれほど差が出ず、負担にならないと思います。逆にめがねとコンタクトレンズを使い分けることは、とても良いことです。当たり前ですが、めがねの時はコンタクトレンズをしていませんので、目が休まりますし、コンタクトレンズの負担がないです。朝や、夜の家にいる時間をめがねにするのは、目にとってとてもよいことです。できれば1週間に1日でもめがねの日を作ると目が休まり、さらに良いでしょう。

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ケア・お手入れについて

Q3-1 中和するタイプの洗浄液(過酸化水素タイプ)で中和せずに装用して、目が痛くなりました。どうしたらよいでしょう?
まず、すぐに外して目を十分洗いましょう。生理食塩水などがなければ流水で洗います。十分洗ったあとは、充血の程度が強い場合や、痛みが残る場合は必ず眼科を受診しましょう。
Q3-2 最近の洗浄液は煮沸をしないタイプが多いですが、大丈夫ですか?
煮沸消毒以外には、中和を必要とする過酸化水素タイプと、中和が不要なMPS(マルチパーパスソリューション)がありますが、一般に煮沸よりも消毒力は弱いですが、こすり洗いを併用するなどで、使用は問題ないです。
Q3-3 コンタクトレンズのケースが汚いのは大丈夫ですか?
レンズケースの汚れは重大な問題です。3ヶ月程度で交換するのと、毎日洗浄して乾燥させることが大切です。ケアを怠るとケースの中で細菌が繁殖してしまう危険性があります。

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コンタクトレンズによる病気について

Q4-1 コンタクトレンズをはずすと目がかゆいです。病気でしょうか?
レンズをはずすとかゆい場合は、コンタクトレンズによるアレルギー性結膜炎の場合が多いです。コンタクトレンズの汚れがひどかったり、装用時間が長い場合、あるいはもともと花粉症などがありアレルギー体質の方に多く見られます。治療の基本は、原因の除去、つまりコンタクトレンズの中止ですが、難しい場合はレンズを1日使い捨てレンズなどの汚れにくいレンズに変えると良いと思います。さらに点眼薬で症状を抑えます。
Q4-2 コンタクトレンズをしている時は痛みがないのに、はずすと痛いです。病気でしょうか?
コンタクトレンズのうち、ソフトレンズは「絆創膏(ばんそうこう)」の働きをしますので、黒目の傷でも軽いものはレンズをすることで逆に痛みがやわらぐこともあります。しかし、けして治ったわけではなく、傷があるのにコンタクトレンズをすることは傷に汚れがついたり、傷の治りが悪くなることもありますので、コンタクトレンズを中止するのが正しい対応です。
Q4-3 ハードレンズをすると充血します。病気でしょうか?
ハードレンズをすると黒目の横の部分の涙が少なくなります。時計でいうところの3時と9時の場所です。ドライアイの場合はさらに症状が強くなります。まずは点眼をして、涙を補い、それでも良くならない場合は、レンズの形を調整したり種類を変えることになります。ソフトレンズに変えるとほとんどの場合、充血が解消します。

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